Shizen Connect、低圧VPPの連携対象に住友電気工業製蓄電池を追加

- 連携済み家庭用蓄電池メーカーの市場シェアは計約58%に到達 -

2025.05.27[プレスリリース]

VPP(*1)プラットフォーム開発会社の株式会社Shizen Connect(以下、Shizen Connect)は、小売電気事業者の低圧VPP運用を支援する「機器制御型DR支援サービス」(以下、本サービス)の連携対象機種として、住友電気工業株式会社(以下、住友電気工業)の家庭用蓄電池が追加されたことをお知らせいたします。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再エネ電源や蓄電池等の分散型リソースを最大限活用し、安定した電力システムを構築していくことが重要な課題とされています。その中で、家庭用蓄電池等のエネルギー機器を集合制御することによる低圧VPPは、2026年度から需給調整市場への参加が可能になる等、電力システムの安定化に必要な調整力としての期待が高まっています。

上記の課題解決に向けて、Shizen Connectはこれまでに、分散型リソースを活用した需給調整市場の全ての種類の調整力制御、容量市場の発動指令電源としてのDR制御(*2)、小売電気事業者の電力調達コストの削減及び需給ひっ迫緩和を目的とした経済DR制御といったVPP制御を網羅的に実証してきました。

本サービスは、家庭用蓄電池などを遠隔制御することで、需給ひっ迫対策や小売電気事業者の電力調達コストと容量拠出金の削減、再エネ出力制御を回避するための需要創出DR*3)、さらに今後は容量市場や需給調整市場での取引に活用していくものです。本サービスは、20235月に商用サービスを開始し、これまで多くの大手電力会社・ガス会社に採用されてきました(*4*5*6*7)。

この度、住友電気工業製の家庭用蓄電池(図2)が、本サービスの連携対象に追加されました。これにより、既に連携済みの蓄電池メーカー5社と合わせて、本サービスで商用制御実績のある家庭用蓄電池メーカーは合計6社となりました。国内家庭用蓄電池市場における6社の合計シェア(2024年度、出荷台数ベース)は約58%*8)を占めています。

今後は、家庭用蓄電池メーカーとの連携に加えて、電気自動車(EV)やヒートポンプ式給湯器(エコキュート)等のメーカーとの連携を拡大するとともに、新たな制御機能の提供も順次進める予定です。

Shizen Connectは今後も多様なパートナーと協力し、脱炭素化社会の実現に向けた貢献を続けてまいります。

1:本サービスのスキーム

2:連携対象として追加された住友電気工業製蓄電池のイメージ

*1 Virtual Power Plant(仮想発電所):分散する電源(発電設備、蓄電池、EVなど)や需要設備をあたかも一つの発電所のように集合制御するデジタル技術の総称。
*2 DR(ディマンド・リスポンス)制御:電力の需要と供給のバランスをとる目的で、需要家側の電力使用量を制御することによって電力パターンを変化させること。
*3 Shizen Connectの電力小売向け低圧VPPサービスが需要創出DRに対応(2025年5月8日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2025/05/08/low-voltage-vppservice-supports-to-demand-creation-dr/
*4 東京ガスのソリューション「IGNITURE蓄電池」の制御プラットフォームとして「Shizen Connect」を採用(2024年4月23日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/04/23/shizen_connect_igniture_saas/
*5 東京電力エナジーパートナーが低圧VPP運用にShizen Connectを採用(2024年6月21日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/06/21/sc_tepco_adopt_dr_support/
*6 東北電力が低圧VPP運用にShizen Connectを採用(2024年9月26日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/09/26/sc_tohoku_el_drservice/
*7 北陸電力が低圧VPP運用にShizen Connectを採用(2024年11月28日付プレスリリース)https://www.shizenenergy.net/2024/11/28/sc_drservice_rikuden_2024/
*8「月刊スマートハウス」120(2025年2月号)の蓄電池メーカーシェアに基づき当社試算

 

【エネルギー管理システム「Shizen Connect」について:https://www.se-digital.net/
Shizen Connect」は蓄電池・EV・エコキュートなどのエネルギー機器をIoT/AI技術で制御し、その制御価値の電力市場取引などを行うエネルギー管理システムです。ピークカットによる電気代削減やマイクログリッドの構築、そして各種電力市場向け制御によるVPP(仮想発電所)の構築などを実現します。家庭用蓄電池のVPPプラットフォームとして東京ガスや東京電力エナジーパートナー、東北電力、北陸電力などに採用され、系統用蓄電池の制御では大阪ガスや東急不動産、西鉄グループなどに採用されています。「Shizen Connect」は、DRVPPプラットフォームの法人契約数ベースの市場シェアNo.1を獲得しています(富士経済調べ、2023年度)。

【株式会社Shizen Connect 会社概要】https://se-digital.net
会社名  :株式会社Shizen Connect
本社所在地:東京都中央区日本橋本町2丁目47
設立   :2023102
株主構成 :自然電力株式会社100%(大阪ガス㈱、㈱JERA、四国電力㈱、新日本空調㈱、㈱ソラコム、ダイキン工業㈱、東急不動産㈱、東京ガス㈱、西日本鉄道㈱、北陸電力㈱、北海道電力㈱及び事業会社1社(社名非公表)の計12社と新株予約権付転換社債による資本業務提携契約を締結)
代表者  :代表取締役CEO 松村宗和
事業内容 :VPPプラットフォーム事業、エネルギー管理サービス事業、IoT機器販売事業など