自然電力、JFEエンジニアリング/スマートエナジー熊本と共に アクアドームくまもとおよび熊本市立必由館高等学校へ大型蓄電池設備を導入

独自開発EMS「Shizen Connect」を用いて大型蓄電池の最適制御を実施

2022.09.26[実績情報]

自然電力株式会社(福岡県福岡市、代表取締役:磯野謙、川戸健司、長谷川雅也、以下「自然電力」)は、熊本市およびJFEエンジニアリング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:大下元、以下「JFEエンジ」)、そして熊本市とJFEエンジによって設立された地域エネルギー会社であるスマートエナジー熊本株式会社(熊本県熊本市、代表取締役:横尾将、以下「スマートエナジー熊本」)と共に、アクアドームくまもとおよび熊本市立必由館高等学校へ、大型蓄電池設備の導入を実施いたしました。

事業背景
現在、2050年のカーボンニュートラルに向けて、地方自治体や地元企業および金融機関を中心に、100か所の脱炭素先行地域にて2025年度までに、脱炭素に向かう地域特性等に応じた先行的な取組実施の道筋をつけ、2030年度までに実行することが国によって掲げられています。(※1)

熊本市も全18市町村から成る熊本連携中枢都市圏として2050年温室効果ガス排出実質ゼロを表明しており、地域エネルギー事業の面的推進と災害時電力の確保および、公共施設などによる省エネ・蓄エネ・再エネの導入を推進しています。(※2)

本事業について
本事業は熊本市・JFEエンジ・スマートエナジー熊本が環境省による補助金(※3)を活用して実施する事業で、クラウドからの充放電計画により、夜間に熊本市内の焼却炉発電設備からの余剰電力を両施設の大型蓄電池へ充電させ、昼間に放電およびピークカットを行うことで、電力の地産地消および経済性の向上を図ります。また、指定避難所に指定されている両施設では、停電時には電力系統から切り離した自立運転が可能です。

本事業において自然電力は、TAOKE ENERGY株式会社製の大型蓄電池の調達、エネルギーマネジメントシステムを含む全体システムの構築、そして疎通試験および総合試運転を担当いたしました。また、TAOKE ENERGY株式会社製大型蓄電池に対応するエネルギーマネジメントシステムを構築し、Shizen Connectに実装しています。

具体的には、蓄電池の充放電計画値をJFEエンジのクラウドシステムより自然電力のクラウドシステムがAPIを通じて取得し、現場に設置されているShizen Connectから蓄電池に充放電指示を行います。また、クラウドからの充放電計画値と実際の需要に乖離がある場合においても、Shizen Connectが自端制御で蓄電池からの放電を自動で行い、デマンドオーバーを防止します。 

自然電力は「青い地球を未来につなぐ」ため、地域と共生する再エネ電源の開発にEMS・蓄電池等を組み合わせることで、脱炭素化やエネルギーレジリエンス強化など様々なニーズに柔軟に対応し、一日も早い自然エネルギー100%の世界の実現を、パートナーの皆さまと共に目指します。

※1 脱炭素先行地域について:https://policies.env.go.jp/policy/roadmap/preceding-region/
※2 熊本連携中枢都市圏における地球温暖化対策について:https://www.city.kumamoto.jp/kankyo/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=25096
※3 補助金について:「令和3年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(PPA活用など再エネ価格低減等を通じた地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業)公共施設の設備制御による地域内再エネ活用モデル構築事業」

■事業概要

蓄電池導入施設

①アクアドームくまもと
熊本市立必由館高等学校

蓄電容量

①蓄電容量:2,580kWh(出力:400kW
②蓄電容量:1,505kWh(出力:200kW

事業主

スマートエナジー熊本株式会社

蓄電池メーカー

TAOKE ENERGY株式会社

EPC事業者

白鷺電気工業株式会社

蓄電池調達、全体システムの構築、総合試運転担当

自然電力株式会社

着工月

2021年11

運転開始日

2022年8月1

■導入施設写真

              【アクアドームくまもと】                                                                   【熊本市立必由館高等学校

 

【スマートエナジー熊本株式会社について】
2018年11月、熊本市西部環境工場を建設及び20年間の包括運営を受託するJFEエンジニアリングにより設立。20195月に熊本市が5%資本参加。東西2ヶ所の清掃工場での発電電力を市役所や小中学校等200ヶ所以上の市有施設へ供給すると共に、本件のような蓄エネの推進や、市有施設への再エネ導入、デマンドレスポンス等を展開。
URLhttps://se-kumamoto.co.jp/

【自然電力株式について】
2011 年 6 月設立。「青い地球を未来につなぐ」を掲げ、太陽光・風力・小水力・バイオマスによる再生可能エネルギー発電所の開発・資金調達・アセットマネジメントを手掛ける。2016年より海外事業にも注力しており、東南アジア・ブラジルを中心に開発・発電事業を展開している。また、2019年からはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のEMS(エネルギー管理システム)により、マイクログリットやVPPの構築やEVのスマート充放電サービス等を提供する。これまでグループとして国内外で 1 ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わっている。
 ・URLhttp://www.shizenenergy.net

【「Shizen Connect」について】
Shizen Connect(シゼンコネクト)は、再エネ発電や蓄電池・EVEQなどのエネルギーリソースを集合的に制御するアグリゲーション・エネルギーマネジメントシステムです。住宅の太陽光発電と蓄電池、V2H機器などの制御から、複数の建物を自営線などで繋いだマイクログリッドの制御、数千台規模のエネルギーリソースによるVPP制御などが実現できます。これまで分断されがちな個別の制御とVPP制御などをワンストップで提供できるので、エネルギーリソースをマルチパーパスで利用することで経済性を向上させられ、またベンダーフリーのためメーカー依存なくエネルギーリソースは自由に選定できます。
 ・Webサイト:https://se-digital.net/connect

 

<本件に関するお問い合わせ先>
自然電力株式会社 広報
e-mail:se-comm@shizenenergy.net