Shizen Connect、太陽光併設型蓄電池の制御システムを提供開始

- FIP制度の拡大に伴い注目の集まる分野でアグリゲーターを支援 -

2025.07.23[プレスリリース]

VPP(*1)プラットフォーム開発会社の株式会社Shizen Connect(以下、Shizen Connect)は、アグリゲーター向けの太陽光併設型蓄電池の制御システムのSaaSSoftware as a Service)提供を開始しました。その第1号案件として、株式会社グリーングロース(以下、グリーングロース)がアグリゲーターとして運用する「大分県日田市1,786kW太陽光発電所」に、太陽光併設型蓄電池の制御機能を提供します。

天候等により発電量が変動しやすい再エネ電源の導入が進む中、電力需要を超えた電力供給を抑える目的で、再エネの発電量が増加する時間帯を中心に発電を停止する「再エネ出力制御」(*2)が日本各地で行われています。さらに2026年度中には、優先給電ルールの変更により、再エネ電源の出力制御の順番が変更され、FIT電源に対する出力制御の頻度が増加する見込みです。このため、太陽光発電所の認定を固定価格買取のFITから市場価格連動のFIPへ切り替え、FIP電源に蓄電池を併設し制御することで、市場価格が高くなる需要ピーク時の供給量を増やし、発電所の収益性を向上させたいというニーズが発電事業者の間で高まっています。

Shizen Connectは、自社で開発・運用するエネルギーマネジメントシステム「Shizen Connect」(以下、「Shizen Connect」)を用いて、系統用及び産業用蓄電池を含む幅広いエネルギーリソースの制御・監視を行ってきました。系統用蓄電池では複数の案件の運用代行(*3*4*5)及びSaaS提供(*6)の実績があり、また、蓄電池併設のオンサイトPPA向けのシステム提供も実施しています(*7)。

本案件では、アグリゲーターであるグリーングロースが、株式会社かがし屋が保有する「大分県日田市1,786kW太陽光発電所」の太陽光併設型蓄電池の運用を受託し、Shizen Connectはグリーングロースに対して、「Shizen Connect」の太陽光併設型蓄電池制御機能をSaaS提供します。グリーングロースは、「Shizen Connect」の機能を活用して蓄電池の充放電制御、計画提出、及び卸電力市場への売電を行い、案件収益の向上と再エネ電力の有効利用を目的とした運用を行います(図1)。

Shizen Connectでは今後も引き続き、幅広いパートナーと共に、脱炭素化社会の実現に向けた貢献を続けてまいります。

■株式会社グリーングロースからのコメント
系統用および産業用蓄電池制御におけるShizen Connectの豊富な実績と、当社ニーズへの柔軟な対応力などに期待して、本案件での採用を決定しました。本案件の収益を高めていくとともに、今後、同様のスキームを活用した案件の拡大を目指してまいります。

1:本協業のスキーム

1 案件概要

発電事業者

株式会社かがし屋

事業名称

大分県日田市1,786kW太陽光発電所

所在地

大分県日田市大字西有田字一尺八寸山229379 他

パネル容量 (DC) /発電出力 (AC)

1,786kW / 1,500kW

蓄電池出力 / 蓄電池容量

1,500kW / 4,515kWh

運転開始日

2026年1月(予定)

運用者

株式会社グリーングロース

*1 Virtual Power Plant(仮想発電所):分散型電源(発電設備、蓄電池、EVなど)や需要設備を遠隔で統合・制御することで、あたかもひとつの発電所のように機能させること。
*2 再エネ出力制御:エリアにおける電力供給量が需要を上回る際に再エネ電源の発電を停止すること。
*3系統用蓄電所「西鉄自然電力バッテリーハブ宇美」 開所式を開催(2024年6月11日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/06/11/opening_ceremony_batteryhub_umi/
*4 Shizen Connect、系統用蓄電池運用代行の第2号案件として「西鉄自然電力バッテリーハブ飯塚」の運用を開始(2024年12月2日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/12/02/sc_ns2nd_battery_operation/
*5 Shizen Connect、東急不動産がTENOHA東松山で実施する系統用蓄電池事業に採用(2023年8月3日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2023/08/03/shizenconnect_tokyu_grid_battery/
*6 Shizen Connectが系統用蓄電池制御システムのSaaS提供開始(2024年3月1日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/03/01/sc_saas_service_grid_battery/
*7 Shizen Connect、西鉄の大規模流通拠点における蓄電池併設のオンサイトPPA向けにエネルギーマネジメントシステムを提供(2024年11月15日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/11/15/sc_nishitetsu_narita_logi/

以 上

エネルギー管理システム「Shizen Connect」:https://www.se-digital.net/
「Shizen Connect」は蓄電池・EV・エコキュートなどのエネルギー機器をIoT/AI技術で制御し、その制御価値の電力市場取引などを行うエネルギー管理システムです。ピークカットによる電気代削減やマイクログリッドの構築、そして各種電力市場向け制御によるVPP(仮想発電所)の構築などを実現します。家庭用蓄電池のVPPプラットフォームとして東京ガスや東京電力エナジーパートナー、東北電力、北陸電力などに採用され、系統用蓄電池の制御では大阪ガスや東急不動産、西鉄グループなどに採用されています。また、Shizen Connectは、DR・VPPプラットフォームの法人契約数ベースの市場シェアNo.1を獲得しています(富士経済調べ、2023年度)。

【株式会社Shizen Connect 会社概要】https://se-digital.net
会社名  :株式会社Shizen Connect
本社所在地:東京都中央区日本橋本町2丁目4番7号

設立   :2023年10月2日
事業内容 :VPPプラットフォーム事業、エネルギー管理サービス事業、IoT機器販売事業など
株主構成 :自然電力㈱100%
※大阪ガス㈱、㈱JERA、四国電力㈱、新日本空調㈱、㈱ソラコム、ダイキン工業㈱、東急 不動産㈱、東京ガス㈱、西日本鉄道㈱、北陸電力㈱、北海道電力㈱及び事業会社1社(社名非公表)の計12社と新株予約権付転換社債による資本業務提携契約を締結

代表者  :代表取締役CEO 松村宗和