自然電力、国連が主導する国際イニシアチブ「24/7 Carbon Free Energy Compact」に加盟
自然電力株式会社(本社:福岡県福岡市、以下「自然電力」)は、国連が主導する国際イニシアチブ「24/7 Carbon Free Energy Compact」に加盟しましたことをお知らせいたします。当社は「青い地球を未来につなぐ」というパーパスを掲げ、再生可能エネルギー100%の世界の実現を目指しており、今回の参画は、24時間365日再生可能エネルギーを中心としたCO2排出ゼロの電力(カーボンフリー電力)供給の実現に向けた当社の取り組みをさらに加速させるものです。
24/7 Carbon Free Energy Compactとは
24/7 Carbon-Free Energy Compact は、国際組織である「万人のための持続可能なエネルギー(Sustainable Energy for All)」、国連、そして世界中の加盟企業・団体・政府が連携して推進する国際的なイニシアチブで、その加盟数は増えています。気候変動を緩和し、SDG7(持続可能な開発目標7)に沿ってすべての人々がクリーンで安価な電力を利用できるよう、世界の電力システムの脱炭素化を加速させることを目指す、野心的な国際的取り組みでもあります。
2021年に「エネルギー・コンパクト」の枠組みの一環として発足し、電力需要とカーボンフリー電力の供給をリアルタイム(1時間単位)で一致させることを目的としています。24/7 Carbon-Free Energyとは、消費される電力の1kWhすべてが、あらゆる場所で、24時間365日、カーボンフリーの電力源によって賄われることを意味します。従来の年間を通じた再エネ調達とは異なり、電力利用のすべての時間帯においてカーボンフリー電力を確保する、より厳格な目標設定が特徴です。世界中の加盟政府機関、企業、団体などが、このイニシアチブを通じて、クリーンエネルギー技術の革新と導入、政策・市場の整備、および地域社会への貢献を目指しています。
https://gocarbonfree247.com/
参画の背景
自然電力は、2011年の創業以来、環境・社会・経済の持続可能性を統合した再生可能エネルギーの開発プロジェクトを推進してまいりました。開発から建設、長期的な運営・保守に至るまで、プロジェクトの全ライフサイクルにわたる包括的なサービスを提供し、自然と地域社会の双方に対し価値を創出しています。
様々な領域で技術革新が進む中、再生可能エネルギーのさらなる普及、その先にあるパーパスの実現には、「24/7 CFE」の実現が不可欠だと考えています。自然電力は24/7 Carbon Free Energy Compactの基本方針に賛同し、また、加盟各社・機関とのネットワーク構築、ならびに24/7 CFEの実現に寄与するシステムの開発やソリューション事業の提供を目指し、24/7 Carbon Free Energy Compactに参画することを決定いたしました。
自然電力グループのこれまでの取り組み
オフサイトPPAを通じたグローバルテック企業への再生可能エネルギー供給
自然電力は、発電所開発やファイナンス、EPCやO&M、AMや環境価値取引に至るまで、グループ一貫体制を有しており、国内で大規模再エネプロジェクトを推進しています。GoogleやMicrosoftと、日本国内で初となるバーチャルPPAを締結するなど、グローバルテック企業の24/7 CFEに向けた脱炭素化目標達成を支援するとともに、企業向けPPAの普及に大きく貢献しています。
エネルギー管理システム「Shizen Connect」の開発を通したVPPプラットフォームの構築
太陽光発電所、蓄電池、EV、マイクログリッドの運用を最適化し、強靭かつ分散型のエネルギーシステムの実現を支援しています。開発を担うグループ会社の株式会社Shizen Connectは、日本の主要な電力会社を含む12社と資本業務提携を結び、低圧VPP分野では日本の低圧(電灯)販売量シェアの35%を占める小売電気事業者に採用されています(*1)。また、産業用・系統用蓄電池分野では、遠隔制御・監視、予測、需給管理、市場取引等の各種機能を用いて多数の案件で運用実績を積み重ねています。多様なエネルギーリソースを統合・制御する独自のエネルギーマネジメントシステム「Shizen Connect」の技術は、24/7 Carbon Free Energy Compactの基本方針の一つ、「技術の包括性(Technology-Inclusive)」に資するものであり、今後、日本国内のリソースが24/7の達成に参加できる環境の構築を目指します。
実証実験を通じたアワリーマッチング技術の開発
株式会社Shizen ConnectとJERAとの実証プロジェクトを通じて、再生可能エネルギーの発電と電力需要を時間単位でマッチング(Time-matched procurement)させる技術を開発しています。遠隔で蓄電池を制御するシステムレベルの連携を通じて、アワリーマッチングの実現を目指しています。
蓄電池設備の導入
太陽光や風力発電の国内外での展開に加え、需給調整のための蓄電池設備の導入を進め、クリーンエネルギー容量の拡大に貢献しています。
売電収益の地域還元
真の持続可能性は地域社会との協働によって築かれるという信念のもと、発電による収益の一部を地域に還元し、地域固有の課題を解決するために活用いただいています。
今後も、クリーンエネルギーの展開、技術の進歩、地域社会を中心としたパートナーシップを通じてエネルギー転換を加速させることに注力し、24時間365日カーボンフリー電力供給の実現に向け、貢献してまいります。
*1 新電力ネット、全国の販売量(低圧・電灯)ランキング(2025年1月実績)
以 上
■自然電力株式会社について https://www.shizenenergy.net
2011年6月設立。「青い地球を未来につなぐ」というパーパスを掲げ、太陽光、風力、バイオマスといった再生可能エネルギーを活用し、環境負荷を最小限に抑えながら地域経済の発展にも寄与する持続可能なソリューションを創出するとともに、再生可能エネルギーへの世界的なシフトを加速させるという使命を推進している。
2016年からは、東南アジアやブラジルでのプロジェクトを通じて国際的な事業展開を拡大。2019年にはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のエネルギー管理システム(EMS)を通して、マイクログリッド、仮想発電所(VPP)の構築、スマートEV充放電サービス等のイノベーションを提供。国内外のグループ全体で1ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わり、業界をリードする。