自然電力、経産省「DERアグリ実証事業」に採択

アグリゲーションコーディネーター機能、系統用蓄電池、EVによるVPP等を実証

2023.06.26[プレスリリース]

自然電力株式会社(以下「自然電力」)は、経済産業省が実施する「令和5年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」(以下「DERアグリ実証事業」)に採択されました。

■「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」について
「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」は、蓄電池やEV(電気自動車)などのDER(分散型エネルギーリソース)をVPP(※1)化することで、電力市場や小売電気事業者、発電事業者などに調整力や供給力などを提供することを目的としています。

自然電力はこれまで、蓄電池を対象とした需給調整市場の全ての調整力制御、容量市場の発動指令電源としてのDR(Demand Response)制御、卸市場のアービトラージ(価格値差裁定取引)制御といったVPP制御を網羅的に実証しており、またEV普通充電器やV2H機器(※2)、エコキュートも対象にVPP化を実証してきました。

2023年5月には東京ガスの節電キャンペーンに採用され、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社、グリッドシェアジャパン株式会社(※3)、スマートソーラー株式会社、ニチコン株式会社の4社の蓄電池によるVPP構築・運用を商用化し(※4)、2023年2月には伊藤忠商事と系統用蓄電池のアグリゲーション制御について業務提携を発表しました(※5)。

本年度は、弊社として初めてアグリゲーションコーディネーター(※6)としての制御を実施する他、系統用蓄電池を対象とした制御、さらにEVやEVリユース蓄電池によるVPP構築などを実証します。

自然電力では自然エネルギーの拡大・普及にあたり、自然エネルギー電源の開発だけでなく、再エネによる電力の供給と需要をバランスさせる仕組みが不可欠と考えエネルギーテック事業を展開しています。今後も地域における分散型電源の普及を通じて、“自然エネルギー100%の世界”の実現を加速させてまいります。

■DERアグリ実証事業の概要

コンソーシアムリーダー株式会エナリス
対象リソース

・系統用蓄電池
・産業用蓄電池
・家庭用蓄電池
・V2H機器
・EV普通充電器

実証内容・アグリゲーションコーディネーターとしての簡易指令との接続
・需給調整市場向け制御
・経済DR制御
実証期間交付決定日~2024年2月20日

1 VPP (Virtual Power Plant:仮想発電所):複数のDERを遠隔で統合・制御することで、あたかもひとつの発電所のように機能させること。
※2 V2H (Vehicle to Home) 機器:EVの電気を需要設備に放電できる充放電機器。
※3 グリッドシェアジャパン株式会社:株式会社NFブロッサムテクノロジーズ製の家庭用蓄電池の制御を行うリソースアグリゲータ―。
※4 機器制御型DR支援サービスを提供開始に関するプレスリリース
  https://www.shizenenergy.net/2023/05/15/digital_dr_support/ 
※5 伊藤忠商事との系統用蓄電池事業の協業に関するプレスリリース
  https://www.shizenenergy.net/2023/02/16/grid-scale-battery/
※6 アグリゲーションコーディネーター:アグリゲーションで創出された調整力や供給力などを一般送配電事業者や小売電気事業者と取引を行う事業者。

【自然電力株式会社について】
2011 年 6 月設立。「青い地球を未来につなぐ」を掲げ、太陽光・風力・小水力・バイオマスによる再生可能エネルギー発電所の開発・資金調達・アセットマネジメントを手掛け、これまでグループとして国内外で 1 ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わってきました。2016年より海外事業にも注力しており、東南アジア・ブラジルを中心に開発・発電事業を展開。また、2019年からはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のEMS(エネルギー管理システム)により、マイクログリットやVPPの構築やEVのスマート充放電サービス等を提供しています。
 ・本社:福岡県福岡市中央区荒戸1丁目1番6号 福岡大濠ビル3F/6F
 ・代表取締役:磯野謙、川戸健司、長谷川雅也
 ・URL:http://www.shizenenergy.net

【「Shizen Connect」について】
Shizen Connect(シゼンコネクト)は、再エネ発電設備や蓄電池・EV・EQなどのエネルギーリソースを集合的に制御するアグリゲート・エネルギーマネジメント・システムです。住宅の太陽光発電と蓄電池、EV充電器などの制御から、複数の建物を自営線などで繋いだマイクログリッドの制御、数千台規模のエネルギーリソースによるVPP制御などが実現できます。これまで分断されがちな個別の制御とVPP制御などをワンストップで提供できるので、エネルギーリソースをマルチパーパスで利用することで経済性を向上させられ、またベンダーフリーなのでメーカー依存なくエネルギーリソースは自由に選定できます。
 ・Webサイト:https://se-digital.net/connect