北陸電力株式会社と株式会社Shizen Connectによるエコキュートを活用した需要創出DRサービスの開始

2025.06.23[プレスリリース]

 北陸電力株式会社(以下、北陸電力)と株式会社Shizen Connect(以下、Shizen Connect)は、北陸電力の「『Easyキュート』デマンドレスポンスサービス」(以下、「DRサービス」)にShizen Connectが提供する機器制御型DR支援サービス(*1)(以下、DR支援サービス)の新機能である家庭用ヒートポンプ給湯器(以下、エコキュート)への制御機能を活用した、需要創出DRサービスを7月1日より開始いたします。

 この取り組みは、資本業務提携(*2)に伴う協業の一環として、2024年10月より実施したダイキン工業株式会社様との共同実証(*3)における、エコキュートの遠隔制御による需要創出DR(*4)の技術性、経済性及び環境性に関する検証の成果を踏まえ、北陸電力の「DRサービス」に活用するものです。(図1、図2)。
この活用により、北陸電力のDRサービスをご利用いただくお客さまの対象機器の選択肢拡大を図れるとともに、Shizen ConnectのDR支援サービスの普及にもつながると考えています。

 再生可能エネルギー(以下、再エネ)の発電量が増加する時間帯を中心に「再エネ出力制御」が行われ、再エネ電源を有効活用しきれていないことが社会課題となっている中で、需要を夜間から再エネの発電量が多い昼間にシフトさせることは、需要創出DRの手段の一つとして注目されています。今回開始する需要創出DRサービスは、再エネ出力制御の抑制、需要の平準化を促進し、その課題解決につながる取り組みと考えています。

 北陸電力とShizen Connectは今後も様々な分野での協業を推進し、脱炭素社会の実現に向けて貢献を続けてまいります。

1:本サービスのスキーム

2:エコキュートによる需要創出DRのイメージ

*1 機器制御型DR支援サービス:需要家の保有する家庭用蓄電池、その他のエネルギー機器を遠隔制御することにより電力の利用パターンを変化させ、小売電力事業者のニーズに応じて電力受給のバランスをとったり、調整力を創出したりするサービス。
*2 Shizen Connect、仮想発電所の社会実装のため大手電力3社を含む計8社と資本業務提携契約を締結(2024年7月9日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/07/09/sc_capital_business_alliance/
*3 Shizen Connectとダイキン、大手電力3社と再エネ余剰電力の有効活用に向けた共同実証を実施(2024年7月31日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/07/31/daikin_sc_eq_demo/
*4 DR(デマンドレスポンス)制御:電力の需要と供給のバランスをとる目的で、需要家側の電力使用量を制御することによって電力パターンを変化させること。なかでも、需要家側機器の稼働や蓄電池の充電によりある時間帯の電力需要量を意図的に増やすことを「需要創出DR(上げDR)」と呼ぶ。

以 上

■各社概要
【北陸電力株式会社】https://www.rikuden.co.jp/
会社名  :北陸電力株式会社
本社所在地:富山県富山市牛島町15番1号
設立   :1951年5月1日
事業内容 :発電・販売事業 等
代表者  :代表取締役社長 社長執行役員 松田 光司

【株式会社Shizen Connect】https://se-digital.net
会社名  :株式会社Shizen Connect
本社所在地:東京都中央区日本橋本町2丁目4番7号
設立   :2023年10月2日
事業内容 :VPPプラットフォーム事業、エネルギー管理サービス事業、IoT機器販売事業など
株主構成 :自然電力㈱100%
※大阪ガス㈱、㈱JERA、四国電力㈱、新日本空調㈱、㈱ソラコム、ダイキン工業㈱、東急 不動産㈱、東京ガス㈱、西日本鉄道㈱、北陸電力㈱、北海道電力㈱及び事業会社1社(社名非公表)の計12社と新株予約権付転換社債による資本業務提携契約を締結
代表者  :代表取締役CEO 松村宗和

■各社関連サービス
【『Easyキュート』:https://www.rikuden.co.jp/home/easy_cute.html
 「Easyキュート」は、省エネ性に優れたエコキュートを初期費用のご負担なくお使いいただけるリースサービスと、お客さまのエコキュートを電力需要の調整に活用させていただき、その対価をお支払いするDRサービスを組み合わせた、日本初のサービスです。
 お湯切れを発生させることなく、遠隔制御によりエコキュートの沸き上げ時間を夜間から昼間にシフトさせることにより、再エネ電源の有効活用や電力設備の効率運用を図ります。

【エネルギー管理システム「Shizen Connect」:https://www.se-digital.net/
「Shizen Connect」は蓄電池・EV・エコキュートなどのエネルギー機器をIoT/AI技術で制御し、その制御価値の電力市場取引などを行うエネルギー管理システムです。ピークカットによる電気代削減やマイクログリッドの構築、そして各種電力市場向け制御によるVPP(仮想発電所)の構築などを実現します。家庭用蓄電池のVPPプラットフォームとして東京ガスや東京電力エナジーパートナー、東北電力、北陸電力などに採用され、系統用蓄電池の制御では大阪ガスや東急不動産、西鉄グループなどに採用されています。また、Shizen Connectは、DR・VPPプラットフォームの法人契約数ベースの市場シェアNo.1を獲得しています(富士経済調べ、2023年度)。