自然電力グループ、マレーシアでの新規太陽光発電プロジェクトによりGoogleとの協業を深化
- 日本から東南アジアに戦略的協業を拡大、Googleのクリーンエネルギー目標を支援 -
自然電力株式会社(本社:福岡県福岡市、以下「自然電力」)は、マレーシアのグループ会社Shizen Malaysia Sdn. Bhd. (以下「Shizen Malaysia」)が参加するコンソーシアムを通じて設立された事業会社SM 01 Sdn. Bhd.が、マレーシアの企業向けグリーン電力プログラム(Corporate Green Power Programme、以下「CGPP」)に基づく29.99 MWacの太陽光発電プロジェクト(以下「本プロジェクト」)において、ファイナンシャルクローズ(資金調達の完了)を達成し、Googleとの間でPPA(電力購入契約)を締結したことをお知らせいたします。
本契約は、マレーシアのCGPPに基づきGoogleが締結した初のPPA(電力購入契約)の一つであり、2024年5月に日本で両社が成功させた協業に続くものです。自然電力グループにとって、成長著しいマレーシア市場における初の大規模太陽光発電プロジェクトとして、極めて重要な一歩です。
クリーンエネルギーでデータセンターの需要に対応
本プロジェクトは、事業運営をカーボンフリーのエネルギーで実施するというGoogleの目標を直接的に支援するものです。太陽光発電所から創出されるエネルギー属性をGoogleに提供することで、リアルタイムかつ時間単位でのカーボンフリー電力消費の実現に向け、地域での重要な支援を行います。
この協業は、2050年までに再生可能エネルギー比率70%を目指す、マレーシアの国家エネルギー移行ロードマップ(National Energy Transition Roadmap、以下「NETR」)に示された脱炭素化目標の推進にも寄与します。
国境を越えた脱炭素化と地域価値の創出を推進
今回の取引は、近年の日本とマレーシア間での脱炭素化に関する外交上の重要性を裏付けるものです。環境への貢献に加え、本プロジェクトは、Shizen Malaysia、Solarvest Asset Management Sdn. Bhd.(以下「Solarvest」)、およびHSS Engineering Sdn. Bhd.(以下「HSS」)からなる地域事情に精通した高い専門性を持つチームが主導しており、地域価値の創出、クリーンエネルギー分野における雇用促進、および広範なマレーシアのサプライチェーン支援を実現します。この国境を越えた取り組みは、二国間のコミットメントを実社会のクリーンエネルギー資産へと具現化するとともに、より持続可能なエネルギーの未来に向けたマレーシアのNETR目標を推進するものです。
自然電力グループの東南アジアへの戦略的拡大
本契約は、アジアにおけるグローバル企業にとっての主要な再生可能エネルギーパートナーとして、自然電力の地位を高めるものです。小規模な商業・産業用プロジェクトから、CGPPに基づく大規模太陽光発電プロジェクトのVPPAへと移行したことは、戦略上大きな前進であり、自然電力が同地域での取り組みを一層強化する姿勢を示しています。
自然・インターナショナル株式会社 のCEO、川戸健司は次のように述べています。「Googleとの協業を日本からマレーシアへと拡大できたことは、私たちが築いてきた信頼関係を裏付けるものであり、国境を越えて大規模で複雑な再生可能エネルギーのソリューションを提供する自然電力の能力を実証するものです。この29.99 MWacの設備は、マレーシアにおける当社初の大規模プロジェクトかつ、当社の東南アジアでの成長戦略における旗艦プロジェクトであり、同地域における累計導入容量の拡大に大きく貢献します。私たちはマレーシアを主要な市場と位置づけており、同地域でのリーダーシップ強化とプレゼンスの拡大を目指します。」
Shizen MalaysiaのCEO、レザ・イクラムは次のように述べています。「このマイルストーンは、SolarvestおよびHSSとの強い協力関係、そしてプロセス全体を通じた政府・州機関からの支援を示すものです。本プロジェクトは、マレーシアのクリーンエネルギー移行を推進するだけでなく、地域経済の発展に寄与し、NETRの目標を支援します。当社の技術的な専門知識と持続可能な開発への取り組みをもって、マレーシアにおける再生可能エネルギーのエコシステム強化の一翼を担えることを誇りに思います。」
Googleのエネルギー事業担当コマーシャル・ストラクチャリング責任者のスリナス・アイヤーは次のように述べています。「自然電力との協業をマレーシアに拡大できることを大変嬉しく思います。この協業は、我々の市場への長期的なコミットメントを示すものです。事業ニーズに先駆けてこの設備投資を行うことで、地域経済の成長を支え、事業を展開する地域の電力システムのレジリエンス向上に貢献します。」
事業およびコンソーシアムの概要
29.99MWacの本プロジェクトは、マレーシアのケダ州グルンに位置し、2025年11月3日にファイナンシャルクローズを達成しました。商用運転開始日(COD)は2027年を予定しています。
この太陽光発電所は、Shizen Malaysia(49%)、Solarvest(33%)、HSS(18%)で構成されるコンソーシアムを通じて設立された事業会社SM 01 Sdn. Bhd. によって、開発・建設・所有されます。Shizen Malaysiaはコンソーシアムのリードデベロッパーを務めます。ユナイテッド・オーバーシーズ銀行マレーシア(UOB Malaysia)が主幹事およびプロジェクトファイナンスのレンダーとして単独で資金提供します。
自然電力は、今後も企業の再生可能エネルギー導入を加速させるべく、国内外の再エネ電力購入市場をリードし、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
【参考情報】マレーシアにおける自然電力グループの実績
自然電力グループでは、マレーシアにおいて以下のプロジェクト開発を推進してまいりました。
Top Glove Corporation
2021年12月と2022年5月に、ゴム手袋世界最大手であるTop Gloveと2件のコーポレートPPAを締結。Top Gloveの工場にて、屋根置き型太陽光発電所を建設し、再生可能エネルギー由来の電力を供給するもので、自然電力グループにとってマレーシアでの最初のプロジェクトとなりました。
https://www.shizenenergy.net/2021/12/14/malaysia_topglove/
https://www.shizenenergy.net/2022/05/26/topglove/
Hokto Malaysia Sdn. Bhd.(ホクト株式会社の現地法人)
2023年3月、日本におけるキノコ生産の大手ホクト株式会社のマレーシア現地法人と、屋根置き太陽光発電設備を利用したオンサイトPPAモデルによる20年間のコーポレートPPAを締結。自然電力グループにとって、マレーシアに拠点を持つ日本企業との間で初めてのプロジェクトとなりました。
https://www.shizenenergy.net/2023/03/15/ppa-hokto-malaysia/
自然電力株式会社について https://www.shizenenergy.net
2011年6月設立。「青い地球を未来につなぐ」というパーパスを掲げ、太陽光、風力、バイオマスといった再生可能エネルギーを活用し、環境負荷を最小限に抑えながら地域経済の発展にも寄与する持続可能なソリューションを創出するとともに、再生可能エネルギーへの世界的なシフトを加速させるという使命を推進している。
2016年からは、東南アジアやブラジルでのプロジェクトを通じて国際的な事業展開を拡大。2019年にはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のエネルギー管理システム(EMS)を通して、マイクログリッド、仮想発電所(VPP)の構築、スマートEV充放電サービス等のイノベーションを提供。国内外のグループ全体で1ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わり、業界をリードする。