千葉県木更津市のサステナブルファーム&パーク「KURKKU FIELDS」に 防災・減災を目的としたマイクログリッド設備の導入を実施

2021.04.20[プレスリリース]

 自然電力株式会社(福岡県福岡市、以下「自然電力」)は、この度、千葉県木更津市のKURKKU FIELDS(クルックフィールズ、以下「本施設」)において、防災・減災を目的とし、太陽光発電システム・蓄電池・最適制御システムを組み合わせたマイクログリッド設備の導入(以下「本事業」)を実施、2021年2月22日に引き渡し及び運用開始いたしましたのでお知らせいたします。

 本事業は、本施設の運営元である株式会社KURKKU FIELDSによって行われ、NDS株式会社は詳細設計・施工および施工管理、自然電力は全体概要設計および自社開発の最適制御システム(EMS:Energy Management System)の設計・導入・運用、またTesla Powerpack認定施工会社として蓄電池設備の導入・設置を行いました。

 本施設では2019年9月の台風15号による11日間の停電を経験し、長期停電時でも家畜のいる牛舎等への電力の安定供給や、地域住民の方向けの避難所として電力供給を自前で行える設備の導入を考えていました。

 なお、本事業は令和元年度の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(激甚化する災害に対応した災害時活動拠点施設等の強靭化促進事業及びエネルギー自給エリア等構築支援事業)に採択されています。

 本事業では、太陽光発電設備(294kW)と、Tesla社の産業用蓄電池Powerpack 3台(合計出力333kW/容量669kWh)・自社開発の最適制御システムを一括で導入いたしました。また、敷地内に約1kmにわたる自営線を引き、複数の施設と新設および既設の太陽光発電システム、蓄電池を結ぶことで、天候の良い日は本施設内での使用電力を自前で賄うことができる自給自足状態となります。また、災害時等、グリッドからの電力供給が断たれた際にも、太陽光発電設備と蓄電池と自営線によって引き続き必要な電力供給を行い、地域住民の方に対してもKURKKU FIELDSより電力および本施設の一部を避難所として提供する予定です。

【本事業の特徴】

平常時

  • 曇天時、雨天時は系統の電力と蓄電池に貯めた電力を利用するが、晴天時は夜間電力を含めて可能な限りの電力の自給自足を目指し、年間の自家消費率は約80%を想定
  • 蓄電池と最適制御システムによって、電気代が高い時間帯や電力使用量が多い時間帯に太陽光・蓄電池の電気を効率的に使用することで、年間約900万円の電気代と年間約191.1トン(新設の太陽光発電所分のみを換算)のCO2排出量の削減を想定

災害時

  • 自営線で結ばれた太陽光発電設備・蓄電池・敷地内建物間において、停電時は遮断器で系統から切り離して蓄電池を自立運転させることで、指定された重要負荷での電力が約1~2日間利用可能
  • 蓄電池からの電気の利用に加えて、日中太陽が出ているときは、太陽光発電設備からの電気も利用可能

 

 自然電力は「青い地球を未来につなぐ」ことを自らのPURPOSE(存在意義)として掲げ、より多くの人々が地球上で幸せに暮らし続けるために、世界中で自然エネルギー発電所をつくり安全で持続可能な電気が使われる暮らしを広げていくことを目指しています。今後も地域における分散型電源の普及と、高品質かつ地域に根差した自然エネルギー発電所の開発・建設・運営・保守を通じて、“自然エネルギー100%の世界”の実現を加速させてまいります。

 

【事業概要】

太陽光発電設備 定格出力

656.6kW(内、新設の太陽光発電所は294kW)

蓄電池 出力/容量

333kW / 669kWh(Tesla社製産業用蓄電池Powerpack 3台)
※自然電力はTesla Powerpack認定施工会社です

導入施設および所在地

KURKKU FIELDS(千葉県木更津市矢那)

運転開始日

2021年2月22日

 

【蓄電池設備および太陽光発電パネル(新設)】

【参考】
以下、各社の情報につきましては公式WEBサイトをご参照ください。(五十音順)