自然電力グループ初のバイオマス発電所が鹿児島県にて完工 地域内の未利用材を活用した地域循環型の発電所を目指す

2021.06.28[プレスリリース]

 自然電力株式会社(以下「自然電力」)は、鹿児島県さつま町において、自然電力初となる木質バイオマス発電事業「さつま町バイオマス発電所(以下、本発電所)」を2021年6月1日に完工、同月25日に竣工式を執り行いましたのでお知らせいたします。

 本発電所は鹿児島県さつま町に位置する、木質バイオマス発電所です。本発電所の出力は約1,990kW、年間発電量は、一般家庭約4500世帯(*)の年間使用電力量に相当します。本発電所で使用する燃料の木質チップは、併設のさつま町バイオマス燃料合同会社(以下、本燃料会社)で製造します。木質チップの大部分は地域の未利用木材から製造し、年間約3万トンを活用する予定です。

<本発電所の特徴>

  1. 燃料の安定調達 ~地域循環型の発電所へ~
  2. 森林経営計画作成の助勢 ~計画的な森林保全・整備の実施へ~
  3. 地域での雇用創出

1.燃料の安定調達 ~地域循環型の発電所へ~

 一般的に、木質バイオマス発電所は持続可能な燃料を安定的に調達する必要があります(※1)。本燃料会社では地元の17事業体と調達協定を結ぶことで燃料の原料となる木材の安定的な調達を予定しています。大きな発電所では基本的に使用されないバーク(樹皮)も活用していくことで、更なる安定調達を行っていく予定です。

2.森林経営計画作成の助勢 ~計画的な森林保全・整備の実施へ~

また、安定的な木材調達のためには計画的な森林保全・整備が欠かせません。自然電力はさつま町を中心とした森林経営計画策定を促進するためにも、山林所有者に代わって素材生産者(※2)等が山林経営の推進や山林集約化による固定経費の軽減、計画的な伐採を行うのをサポートします。

*森林経営計画について:https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/sinrin_keikaku/con_6.html

3.地域での雇用創出

本発電所の発電事業を行うさつま町バイオマス発電合同会社および本燃料会社で計8名の雇用を実現しています。

 

自然電力は「青い地球を未来につなぐ」ことを自らのPURPOSE(存在意義)として掲げ、より多くの人々が地球上で幸せに暮らし続けるために、世界中で自然エネルギー発電所をつくり安全で持続可能な電気が使われる暮らしを広げていくことを目指しています。今後も多様な再生可能エネルギー電源の開発に取り組み、“自然エネルギー100%の世界”の実現を加速させてまいります。

※1:METI「バイオマス発電事業の現状と課題」https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/shin_energy/pdf/013_06_00.pdf
※2:林業用語で、伐木造材または切出しを行う人

■事業概要

発電所名

さつま町バイオマス発電所

所在地

鹿児島県薩摩郡さつま町

定格出力

1,990kW

着工月

2020年5月

完工月

2021年6月

■発電所写真

■木質チップの元となる未利用木材

■発電所動画

https://youtu.be/u9UEQ2badfw

■参考

* 一般家庭の年間電力使用量を3,120kWh/年として算出しています。