ダイナックスと自然電力が苫小牧東部地域の大型工業団地で、自営線による直接供給型のオフサイトPPAモデルを活用した再生可能エネルギーの調達実現へ

2022.10.26[プレスリリース]

 自然電力株式会社(以下「自然電力」)は、この度、株式会社ダイナックス(以下「ダイナックス」)と、直接供給型のオフサイトPPA​​モデルを活用した太陽光発電所設備の導入に向けて、「電力供給等契約(以下、「PPA契約」」を締結しました。また本事業においては、日本最大の産業地域である北海道苫小牧東部地域(以下「苫東地域」)の土地を株式会社 苫東より事業期間に亘って賃借し、事業を進めてまいります。

 本契約では自然電力が、PPAモデル(※1)を活用し、太陽光発電設備の導入と、需給管理、設備の運営保守サービスの提供などを行います。これにより、事業運営に係るエネルギー調達における化石燃料から再生可能エネルギーへの移行を進め、ダイナックスが目指す脱炭素社会および循環型社会実現への貢献を推進します。また、本件では、オフサイトに電源を設置しながらも、苫東地域の輸送空間(2)に自営線を敷設することで、発電設備から需要点となる施設までの直接供給を実現しています。

 本事業では、202211月より、苫東地域臨空柏原地区において賃借した土地63,721平米に、3.85MWpの太陽光発電設備の新規建設を同月より開始します。本設備で発電された電気は「ダイナックス 苫小牧工場」 (北海道苫小牧市) にて100%自家消費され、省CO2、省エネルギーに寄与します。本事業は、自然電力として国内最大級の発電容量となるコーポレートPPAスキームを利用したプロジェクトで、北海道内においても自家消費/自営線型コーポレートPPAでは最大級の規模となります。

 自然電力は「青い地球を未来につなぐ」ため、地域と共生する再エネ電源の開発にEMS・蓄電池等のデジタル技術を組み合わせることで、脱炭素化やエネルギーレジリエンス強化など様々なニーズに柔軟に対応し、一日も早い自然エネルギー100%の世界の実現を、パートナーの皆さまと共に目指します。

事業概要

太陽光発電設備
定格出力

3.85MWp(DC)、2.75MWAC

導入施設および所在地

ダイナックス 苫小牧工場
(北海道苫小牧市)

着工月

2022年11

運転開始予定月

2023年11

【参考】

< 事業の実施体制 概要 >

< 太陽光発電所設置予定エリア >


【注釈】

※1 PPA (Power Purchase Agreement):電力購入契約のことを指し、一般的には発電事業者(PPA事業者ともいう)が発電設備の導入・所有・管理を自己の負担で行い、その発電設備で発電された電力を需要家へ長期的に提供・販売する契約スキーム。オフサイトPPAとは、再エネ電源の所有者である発電事業者 (ディベロッパー、投資家等含む) と電力の購入者(需要家等) が、事前に合意した価格及び期間における再エネ電力の売買契約を締結し、需要地ではないオフサイトに導入された再エネ電源で発電された再エネ電力を、一般の電力系統などを介して当該電力の購入者へ供給する契約方式のことです。本件では、一般社団法人環境技術普及促進協会のPPA活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進加速化事業における新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業の「オフサイトからの自営線による再エネ調達促進事業」の定義を参照しています。

※2 輸送空間とは、上下水道、ガス管など産業インフラ敷設のための専用用地のことです。

【株式会社ダイナックスについて】

ダイナックスは、自動車・建産機等の駆動系部品メーカー。千歳に本社を構え、苫小牧、アメリカ、中国、メキシコ、ハンガリーにも生産拠点をもつ、北海道発のグローバルカンパニー。自動車のオートマチックトランスミッションに使われるクラッチディスクでは、世界トップクラスのシェアがあり、国内外の主要な自動車メーカーの車に採用されている。近年では、電気自動車用の製品として、インホイールモーターや、インバーダーの開発にも力を入れる。また、2021年度からは、新領域創造部を立ち上げ、摩擦材を使用した派生商品の開発や、異業種への参入にも挑戦している。

・本社:北海道千歳市上長都1053番地1
・代表取締役社長:伊藤和弘
URL: https://www.dynax-j.com/

【株式会社苫東について】

苫東地域の開発を目的として19997月に設立。総面積10,700haに及ぶ日本最大の産業地域である苫東地域は、陸海空の優れた交通アクセスのほか、再生可能エネルギー導入のポテンシャルを有する。現在は、カーボンニュートラル社会の実現に向け、コーポレートPPA事業や水素・アンモニア事業のほか、地域マイクログリッドやCCUSの展開も視野に、プロジェクト組成を進めている。

・本社:北海道苫小牧市字柏原211番地の1
・代表取締役:辻 泰弘
URLwww.tomatoh.co.jp

【自然電力株式会社について】

2011 年 6 月設立。「青い地球を未来につなぐ」を掲げ、太陽光・風力・小水力・バイオマスによる再生可能エネルギー発電所の開発・資金調達・アセットマネジメントを手掛ける。2016年より海外事業にも注力しており、東南アジア・ブラジルを中心に開発・発電事業を展開している。また、2019年からはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のEMS(エネルギー管理システム)により、マイクログリットやVPPの構築やEVのスマート充放電サービス等を提供する。これまでグループとして国内外で 1 ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わっている。

・本社:福岡県福岡市中央区荒戸1丁目16号 福岡大濠ビル3F/6F
・代表取締役:磯野謙、川戸健司、長谷川雅也
URLhttp://www.shizenenergy.net

<本件に関するお問い合わせ先>
自然電力株式会社 広報部(出張)
e-mail: se-comm@shizenenergy.net